なめくろ館

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過去の作品たち。(鈴木)

これまでに鈴木が描いた作品群を公開します。それぞれの作品に時々の想いを込めて描きました。


もうじゆう (講談社・第35回MANGA OPEN / 大賞)

【物語】一度足を踏み入れれば、そこを出るのは死んだときのみ…。巷間そう語られ、誰もが恐れる特殊な刑務所があった。収監される囚人たちは皆、無期刑以上の“極”悪人たちだ。今夜もそこに新たな「新入り」たちが到着する。彼らをどのような地獄が待ち受けているのか…と思いきや、待っていたのは豪勢な立食歓迎パーティーであった!酒やタバコが振る舞われ、男女の囚人が自由に入り乱れて新人たちを明るく迎え入れる。その光景はさながら大学の新歓コンパといった感じであった。囚人の一人は「ここは楽園だ!」とまで語るのである。ここは本当にあの噂に聞こえた特殊刑務所なのか?なぜ、この“極”悪囚人たちはかような厚遇を受けているのか?新入り女囚・サミュの目を通じて、その真実が少しづつ明らかになっていくのだが…


リンネバン(小学館・第64回小学館新人コミック大賞 / 入選 )

【物語】急病で危篤状態となった幼い娘を救うため、病院に車を飛ばす父。娘の容態確認するため助手席を見たその一瞬、車の前方に飛び出す子供の影が目に入った。急ハンドルで道を逸れた車は電柱に激突し、父子はそのまま前後不覚となる。時間が経ち目覚めると、二人は真っ暗な夜の荒野にいた。車は無く、事故の痕跡もない。何が起きて、ここがどこだか、見当もつかず困惑していると、遠くから鐘の音が響いてくる。現れたのは2人のお坊様であったのだが…。


富国狂幣(講談社・第22回MANGA OPEN / 奨励賞)

【 物語 】現代東京・国会議事堂前。その日、そこには腰に日本刀を差した白装束の集団の姿があった。青年から老人まで、年齢や社会階層も異なる彼らは無言で、しかし一様に沈痛な面持ちで居並ぶ警官隊と対峙する。長い沈黙ののちに主導者とおぼしき青年が集団に檄を飛ばす。「末代まで汚名残ろうとも我が志を示せ!火花の如くに…死ね!」裂帛の雄叫びと共に日本刀を抜きはらい、男達は国会議事堂に向けた無謀な突撃を開始した。果たして、彼らの目的は何なのか…


30コインズ (小学館・月刊スピリッツ!掲載・読み切り)

【物語】現代・東京―…。とある都市伝説が今夜もまことしやかにささやかれていた。『東京のどこか地下に“血の畑”と呼ばれる施設がある。そこでは秘密裏に凄惨な復讐劇が繰り返され、高額な報酬でその復讐を請け負う者達がいるという。彼らは自身を「依り人(よりびと)」と名乗り、その危険な報復は【30コインズ/サーティーコインズ】と呼ばれている…』と。そしてまた一人、癒されぬ憎しみの怨嗟に身を焼かれた女が、依り人の元にやってきたのであった…。


今日も誤植(講談社・週刊モーニング掲載・読み切り)

【物語】1978年・東京。1ヶ月前に大学を卒業した臼烏正文(うすお まさふみ)は、従業員数80名の中堅活版印刷会社の新人営業として社会に漕ぎ出したばかりの青年だ。そして今日は、彼が初めて担当した電車の中刷り広告が世に出る日であった。その広告を一目見ようと期待に胸を膨らませ、普段の通勤では使わない電車に乗り込んだ彼が目にしたものは…。これは、印刷という仕事では避けて通れない「誤植」と呼ばれる最凶かつ無慈悲な魔物と闘う男たちの喜悲劇である。


弘法も筆の誤り

【物語】日本パンク界のキングを志す青年・鎖門(さもん)は、お爺さんの遺言に従ってとある巻物を持って四国は高知県・室戸岬にやってきた。「この巻物を室戸より海へ投じてくれ。」という不思議な遺言に従って、彼は海際の崖まで来たのだが、そこにはみすぼらしい格好をした一人の青年が静かに瞑想をしているのであった…。


死の舞踏 / ダンスマカーブル

【物語】ブラジル・リオデジャネイロ。「ファベーラ」と呼ばれるスラム街に住む青年シャンゴは自分の将来に一切の展望を見いだせず、仲間たちと共に遊び感覚で窃盗ゲームを楽しむすさんだ暮らしをしていた。ある日シャンゴは観光客から盗んだハンドバッグの中に「ダンスマカーブル/死の舞踏」とメモ書きされた封筒を見付ける。中には不気味な仮面をつけて殴り合う男たちの姿を映した数枚の写真が入っていたのだが、その仮面には見覚えがあった。それは、リンチで殺された兄・エシュが生前大切にしていた仮面と同じものだったのだ。エシュを殺した犯人は捕まらず、その死は闇の中に葬られていたが、シャンゴはこの写真に写った男たちが犯人に違いないと確信し、兄の復讐を決意するが…。


奴隷剣ポンヤウンペ

【物語】大陸の西域に広がる大帝国「オオヤマト」が瓦解して5年、大陸内部は未だ武力均衡が崩れ小国が覇を争う乱世となっていた。大きな秩序が崩壊した世界では各種の「反逆」が起こるものである。嘘か誠か、巷間日増しに広がる1つの噂があった。「オオヤマトの剣奴たちが編み出した秘剣を振って、各地で民衆を権力の暴虐から解放して回る剣士がる…。名を、奴隷剣士と言う。」と。地方小国トベリア内の商都ケダでも、この噂は広がっており、人々は影に日向に噂する「あの男がこの街に来てる…」「奴隷剣士がケダにも現れた…」。そんな中、一人の旅人がケダ近郊の森の中で道に迷っていた…。


風前ともし火!社ち君! (オリジナルネーム作品)

【物語】辺裡 正義(へりまさよし)・42歳・独身・職業:自宅警備員(ニート)。中学生の時にクラスメイトからいじめられたのがきっかけで引きこもり歴28年のベテラン(?)中年となる。早くに亡くなったサラリーマンの父親を尊崇しつつも、実質の養い手である母親には何かと内弁慶に当たってしまう毎日を送っていた。そんなある日、恒例行事として些細な口喧嘩から母親を怒らせてしまった正義は食事を作ってもらえず兵糧攻めの危機に陥ってしまった!かような死活事態は過去にも経験があり、その苦悶の中で正義は近所のコンビニに一人で行かざるを得ない時のための秘密兵器を開発していた。それは、おのれの素性を完全に隠しきる特殊任務スーツであり、正義はそれ一つを頼りに近隣住民(主に地元の知り合い)の迫害(と正義は思っている。)から自分の心を守り抜きつつ食料を確保しなくてはならない!が、悲しいかな庶民の日常風景の中でその特殊任務スーツはあまりに目立ちすぎ誰がために、とあるネタに飢えたローカルTVのレポーターの目に留まってしまう。ここに、素性を隠しきりたい正義と、オモシロネタを掴みたい女性レポーターとの壮絶な追跡劇が幕を開けたのであった…


ヒルコの村 (オリジナルネーム作品)

【物語】これは、今はすでに死んだ男の回想録である。死のわずかばかり前の刻、彼は末期のガンであった。川に転落して流れ着いたのは、人里離れまるで現代から隔絶されたような謎の村であった。しかしそこは、寂寥としながらもどこか懐かしい景色であった。自分に迫る死を直視できないその男は、受動的にその村にとどまることとなり、一人の知的障害を抱えた少女「ヒルコ」と共に暮らすことになる。摩訶不思議な村の風習や、健常者とは言い難い様な村人たち、その男が目にし、交流する最後の命の時間の中で彼は何を手に入れるのだろうか…