なめくろ館

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「なめくろ館」の名前の由来

「嘗玄館/なめくろ館」の由来

「なめくろ館」、変な名前と感じるのではないでしょうか?可笑しな音の響きですね。正式には「嘗玄館」と書きます。
一見妙チクリンな名前ですが、この名前には大切な願いが込められているのです。
まず「玄」の文字は、中国の古典「老子」の一章 「 玄のまた玄、衆妙の門なり」という一文から採りました。この玄という字の意味は、神秘な様子を表し、物事の本質・根源という意味で、白川静先生の字通という辞典に拠ると「赤黒い色」という意味もあります。物事が不可知な、何か闇の奥から、肉体を通して産まれ出るイメージを感じませんか?
一文字目の「嘗」は普段使う字で言えば「舐め」で、なめると言う意味です。字通で引いてみると「舐めて味わう」とあります。食べる、ではなくて、舌の上で舐めてじっくりとその本質を味わう、と言うイメージです。
つまり嘗玄館とは、「物事の根源を己の舌で舐めて味わう場所」という意味を込めた名前なのです。
これは、ブルジョワジー的な知的愉悦を指すのではなく、もっと粗野な原始的で健やかな愉しみで、しかし切実な通過儀礼としてのイメージです。これこそが、鈴木(=作者)の定義する「生きるための娯楽」です。
なめくろ館に掲載するコンテンツは、「時代を生き抜くために必要な娯楽」という指針の元に作られています。
巷に溢れかえっている「人生から逃避するための娯楽」は殴り捨てて、「困難な時代を健やかに生き抜くための娯楽」を貪って欲しい。そのために、必死に娯楽と向き合って欲しい。その様な切実な願いを込めて嘗玄館は産まれました。

人が物語を読む根源的な姿、普遍的な願いを取り戻す。

この戦いの場こそが、なめくろ館の「場」としての意義なのです。
そして、私と、あなたとがなめくろ館で出会った縁の意味なのです。